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通称バカ尾根。丹沢・大倉尾根での塔ノ岳ピストン

丹沢屈指の人気コース、大倉尾根での塔ノ岳。大倉尾根は通称バカ尾根とも呼ばれており、登山口から7キロで標高差1,200mを上るタフなルートです。

表丹沢の主峰塔ノ岳。塔ノ岳へのルートはいくつかありますが、その中でも大倉尾根のルートはバカ尾根とも呼ばれており、7キロの距離で1200mの標高差を登ります。

後半の方が急登もありきついので、前半から飛ばしすぎないようにするのがお勧めです。

ルート

大倉登山口→堀山→花立山荘→塔ノ岳→花立山荘→堀山→大倉登山口

危険な箇所

危険な箇所はありません。基本的に道幅も広く、歩きやすい道になっています。

花立山荘を過ぎると多少ガレ場があったり、痩せ尾根、崩落地がありますがちゃんと安全なルートが整備されています。

小田急線渋沢駅→大倉バス停(大倉登山口)

駅は小田急線渋沢駅です。

バス乗り場は北口、階段を下りたところにバスターミナルがあります。

2番のバス乗り場が大倉行きです。

バスに乗って約15分ほど、終点の大倉バス停へ到着します。

レストハウスがあり、トイレも完備されています。ここで準備をしてスタートするのが一般的です。

レストハウスから右折し舗装された坂を上っていきます。

大倉山の家を過ぎると、登山口が見えてきます。下の写真ではたくさんのハイカーが見えていますが、分岐になっており左側に入ります。

大倉登山口→雑事場ノ平

大倉登山口からまずは雑事場ノ平を目指します。

大倉バス停から約50分、大倉登山口からは40分程度です。

大倉尾根にはこのように番号が振られた看板があり、万が一の際にはこの番号を通報時に伝える仕組みになっています。

最初の茶屋、観音茶屋です。

近隣の牧場の生乳を使っているフルーツ入りの牛乳プリンが人気で、様々なハイカーの山行記録に登場します。ここにもトイレ(有料・100円)があります。丹沢大倉尾根では、この観音茶屋はじめ、この先の見晴茶屋、花立山荘、山頂の尊仏山荘もバイオトイレを導入しています。

分岐点です。

左に進むと大倉高原山の家というキャンプ場を経由します。ここには大観望という展望台があります。

このキャンプ場がこのエリア唯一のテント場となります。今回は右側のルートで進みますがどちらに進んでも同じ地点、雑事場ノ平に合流します。

合流地点、雑事場ノ平(598m)です。

雑事場ノ平→駒止茶屋

雑事場ノ平から40分程度でしょうか、駒止茶屋を目指します。

雑事場ノ平から少し歩くと、まずすぐ見えてくるのが見晴茶屋です。トイレ(有料)もあり、休憩している人が多い印象です。

この辺りはそれほどの急登でもなく歩きやすいエリアですが、この見晴茶屋を過ぎると堀山までぐっと標高を上げていくことになります。まずは駒止茶屋を目指します。長い階段が続きます。

ひたすら階段を上がると、駒止茶屋が見えてきました。

駒止茶屋です。標高905mのところにあります。

駒止茶屋→堀山の家

駒止茶屋から20分程度の堀山の家を目指します。

堀山の家から5分ほど手前、地図をお持ちの方なら等高線からピークを見つけられると思いますが、そこが堀山です。といっても何があるわけでもないのですが。

駒止茶屋を過ぎて堀山までのこの区間は大倉尾根全体で見ても歩きやすい区間です。

堀山の家(959m)に到着です。

堀山の家→花立山荘

大倉尾根は全長7キロ弱のコースですが、ここまでで約4.3キロを歩いたことになります。

つまり半分を過ぎているわけですが、ここからがバカ尾根の本番となります。つまりひたすらに階段を上り続けることになります。花立山荘まで約1時間弱、ひたすらに登りましょう。

振り返ると、ずっと下まで階段が続いているのが分かります。

それなりに斜度もあり、きつい区間です。

途中、天神尾根ルートとの合流地点があります。

足場が悪くなり、しばらく岩場の急登に。

そして、花立までのひたすらの階段地獄が始まります。

ここまでくると、振り返れば相模湾の様子が見えるようになります。

右にあるのが登山者数を計測する機械で、神奈川県の自然環境保護センターによって設置されているものです。バカ尾根が階段地獄になったのも、元はと言えば登山道のオーバーユースが原因なわけですが、その実態把握のために設置されています。

もっとも、ひたすら1時間近く会談の急登を歩いてきて花立の前といった場所ですから、ここではそんなことに思いを馳せる余裕はないかもしれません。この階段を登りきると、

花立山荘(1302m)です。

花立山荘もトイレ完備(有料)です。

花立山荘→金冷シ

花立山荘から金冷シまでは15分程度です。

途中ガレ場がありますが、このあたりは眺望がよく、また鹿が出てきたりして開放感もあり楽しめる場所です。

鹿もいます。

一部崩落地があり、補強されたルートを進みます。狭いですが危険というわけではありません。

金冷シ(1,367m)到着です。といっても何かあるわけではく、鍋割山への分岐点です。

金冷シ→塔ノ岳

ここまでくれば山頂へはあと600mです。

ただ、何しろバカ尾根ですから最後まで木道と階段に苦しめられることになります。

時間でいうと25分程度です。

眺望は開けてきます。

山頂手前の最後の階段。

ウイニングロード。

塔ノ岳山頂(1,491m)へ到着です。

山頂の尊仏山荘です。

ピストンなので下山は逆のルートでひたすら下りていくことになります。